「ラーメン」は「拉麺」にあらず/「ラーメン」不是「拉麺」
29 9 月, 2013
上海では今、3万人を超(こ)える日本人住民(じゅうみん)がいて、あちらこちらで日本料理を食べることができます。その中でラーメンが食べられるお店も少(すく)なくないのですが、ラーメンの中国語表記(ひょうき)はほとんどが「日式拉麺」です、つまり、日本では「中華料理」として認識(にんしき)されている「ラーメン」が上海人にとっては「日本料理」なのです。
目前上海已有超过3万的日本人居住,到处都可以吃到日本菜。其中可以吃到「ラーメン」的店虽然有不少,但是「ラーメン」的汉语表达几乎都是“日式拉面”,也就是说在日本被日本人认为是中国菜的「ラーメン」在上海却被认为是日本菜。
また、中国の地方(ちほう)都市(とし)で日本料理を食べたことがない中国人が、日本のラーメンを食べると「これのどこがラーメンなんだ?」と言うのをよく聞きます。ラー(拉)めん(麺)、つまり中国で「拉麺」とは「拉=手で「引(ひ)っ張(ぱ)って」作る麺のことで、手延(ての)べでつくることが少ない日本のラーメンは「ラーメン(拉麺)ではない」というのです。
常常听到中国地方城市里没有吃过日本菜的中国人吃了日本「ラーメン」之后,问“这哪里是拉面啊?”。中国的“拉面”就是用手拉做成的面,所以觉得几乎不太用手拉伸做成的日本「ラーメン」不是“拉面”。
日本語教師でもあるわたしは、中国人日本語学習者(がくしゅうしゃ)に対(たい)して「ラーメンはラーメンであって、拉麺ではない」と説明することにしています。「ラーメン」という名前は中国からいただいた外来語(がいらいご)です。そのもとが「拉麺」なのか「柳麺」なのか、または「老麺」なのかはわかりません。でも、日本で今でもラーメンが「中華ソバ」と呼(よ)ばれることもあるので、中国からいただいた名前であることには間違いありません。しかし、ラーメンそれ自体(じたい)は中国から麺類(めんるい)が伝(つた)わった後(あと)で、日本自身(じしん)が育(はぐく)んだものなのです。「育(はぐく)む:孕育 培养」
作为日语老师的我,对学习日语的中国人解释的时候说“「ラーメン」是「ラーメン」,不是拉面”。不清楚它到底是“拉面”还是“柳面”还是“老面”。但日本也有称「ラーメン」为“中国荞麦面”的,所以勿庸置疑,这名字是从中国传来的。但「ラーメン」本身是把从中国传过来的面类用自己的方式重新加以研制而成的东西。
逆(ぎゃく)に、よく「中国のラーメンは不味(まず)い」と言う日本人を見かけます。わたしから見れば、これもナンセンスです。「ラーメンはラーメンであって、『拉麺』ではない」…ならば「『拉麺』は『拉麺』であって、ラーメンではない」のです。「中国のラーメンは不味(まず)い」と言う日本人のほとんどが食べているのが「红烧牛肉拉面」です。わたしは中国大陸(たいりく)で暮(く)らして以来(いらい)、この「红烧牛肉拉面」を大変美味しい食べ物としていただいてきました。特(とく)に手打(てう)ち、手延(ての)べの「拉麺」は歯(は)ごたえがあって美味しいと思います。
相反,经常碰到日本人说“中国的「ラーメン」不好吃”。我觉得这很荒唐。“「ラーメン」是「ラーメン」,不是拉面……“也就是说“拉面是拉面,不是「ラーメン」”。说“中国的「ラーメン」不好吃”的日本人吃的几乎都是“红烧牛肉拉面”。我在中国大陆生活以来,一直觉得这个“红烧牛肉拉面”非常好吃。特别是手工的、拉伸式拉面口感好,特别好吃。
「拉麺」には「拉麺」の味(あじ)わいがあり、「ラーメン」には「ラーメン」の味わいがあるのだと思います。それらを混(ま)ぜて、議論(ぎろん)するのは、日本のウドンとイタリアのスパゲッティを比較(ひかく)して「どれが美味(うま)い」、「どれが不味(まず)い」と言うのと同(おな)じほどおかしいことなのです。
我认为“拉面”有“拉面”的味道,「ラーメン」有「ラーメン」的味道。把这两个混为一谈,就好想拿日本的乌冬面和意大利的意大利面做比较,说那个更好吃那个不好吃一样可笑。
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